その方法を解説していきます。
私の制作したモーションはもちろんですが、他の方のモーションをご利用になる際にもご参考になるように書いていきます。
初回は、MMDモデルの重心位置の違いとそれに伴う修正の手順です。
配布されているモーションを流し込んで再生してみたら、なんとなく前のめりだった、または逆に後ろにひっくり返りそうだった、なんて経験がある方もいらっしゃると思います。
実はモデルごと、というかモデル制作者さんごとに、重心の位置に違いがあるんです。
まずは、わたしがモーショントレースによく利用させていただいている、hana式プロイセンの例です。
モーションを何も読み込んでいない、素の状態で横から撮影しています。
かかとの中心くらいの位置に重心があるのがわかると思います。
次がたかき式へし切長谷部の例。
プロイセンよりも前寄り、足の中心のあたりに重心がきているのがお分かりいただけると思います。
なお、以前に何度か登場いただいているsam式燭台切光忠も中心寄りです。
この重心位置の前後のズレは、正直、正面から見ただけだと大して分かりません。
しかし、横から見るとちょっと不自然かな、となります。特に背の高いスマートなモデルさんだと、頭の位置が高いので重心のちょっとのズレでも目立ってしまいます。
わたしが配布しているモーションは、使用したモデルがreadmeの記載してあります。
たいていはhana式プロイセンですので、重心位置が違うモデルさんに流し込むときには修正したほうが良いと思います。
ここからは、かかと重心のモーションを、足の中心に重心があるモデルに流し込む際の修正方法を解説していきます
修正値を調べる
具体的にどれだけ動かせば良いかを調べる方法です。- 使用するモデルを読込する
- 座標軸は表示した状態にする
- 「全ての親」ボーンのZ軸を動かして、かかとの中心あたりに床の赤いラインがくるように動かす
- 「センター」ボーンのZ軸を動かして、座標軸の緑色のラインに重心が重なるようにする
- 「ボーン位置」の数字を見て、Z軸を動かした数字をチェック。(ここでは0.5です)
修正手順
修正する数値が分かったら、実際の修正です。- モデルと使用するモーションを読み込む
- モーションの最終フレームの数字を確認。
- センターボーンを0fから最終fまで「範囲選択」する
- 「修正」→「ボーンフレーム位置角度補正」を選択
- 「ボーン位置」のZ軸の枠に、先ほど調べた数値を入力して「OK」
以上になります。
ちょっと面倒に思えるかもしれませんが、モーション全体を一気に修正できるので、不自然に見える箇所を1つ1つ修正していくよりも圧倒的に手間は少なくてすみます。
流し込みの際は、まずは横から見て重心位置をチェックしてみてくださいね。
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